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堆肥づくりが村を救う

 投稿者:福永  投稿日:2009年 8月29日(土)21時51分25秒
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  今回は、アジアヒ素ネットワークのヒ素汚染対策の現場を訪ねるスタディツアーだった。参加した理由は、バングラディシュがミャンマーの隣であること、他のNGOの活動を知ること、ヒ素汚染対策の現場を知ること、そしてバングラの農村を見たいということ、とりわけ堆肥づくりや有機農業がどのようになっているかを知ることだった。
 有機農業のうちのひとつは、宿泊したダッカのホテルにあったパンフレットにあった「Nayakrishi andolon」である。実態は良く分からないが英語のWebsiteで大体のところは、有畜複合、化学物質不使用、農業と水利の融合、地下水不使用などを理念とするバングラ特有の農業体系を進めている物らしいが、もう少し読み込みたいと思う。

 もう一つは、今回訪問したマズディア村で行われていた堆肥づくりである。ここでは、まずバナナの茎を大まかに切ったものを敷き、その上に水の国にたくさんあるホテイアオイを載せ、道端の草を、稲藁、木灰をまき、最後に牛の糞を載せる。これを2回繰り返して最後の牛の糞で密閉して行き、最後はビニールで覆って雨を防ぐというものだ。これを21日目に切り返し、再び寝かせて41日間で完成させるとのことだ。ここでは発酵菌は稲藁についている納豆菌なのだ。米ぬかは使われていなかった。木灰も重要だ。

 ここで一番大切なことは、「材料が全部タダ」であることだ。村人がいつでも手に入れられる家の周りにある材料である。化学肥料は金がかかるからその差は歴然。村人の生活も潤うことになる。

 このたい肥を使うことで、野菜が元気に育ち、収量も格段に上がったということで、パイロット農家が始めてから2年、今では周辺農村まで広がり60数戸が実践するまでになったいうことである。村の中を歩くと各農家の軒先に堆肥を積み重ねたものがあった。実際に使っている畑を見たが、元気なナスやツルムラサキや豆が育っていた。

 ここで私が一番聞きたかったことは「米ヌカ」の利用方法である。隣のミャンマーでは豚のえさとして高価で売られているので、なかなか堆肥づくりには利用されていないという実態があるが、バングラディシュはイスラム教徒が多い国で豚が飼われていないので、どうかなと思ったが、第一に人間が食べるために売られる、第二に家畜の餌に売られるとのことだった。そして次に堆肥づくりに良く使われる籾殻は、燃料として売られるとのことだった。

 米ぬかもまだ大事な食糧として扱われているのだ。堆肥の発酵菌としては高価で手が出ない。さらに、牛の糞にしても、乾燥して燃料として使われるし、土と混ぜて家の壁に塗られるなど、肥料以外の活用もあるので、なかなか田畑には入れられない。さらに、前回の書き込みのように、山羊やガチョウ、アヒル、鶏も放し飼いなので、その糞を肥料としてはなかなか集めにくい状況にある。その中でのこの堆肥作りは作物作りにとても有効である。

 AAN(アジアヒ素ネットワーク、Asia Arsenic Network)が堆肥づくりを奨励したのは、ヒ素に冒された体からヒ素を抜くためには、水を浄化するだけでなく、有機無農薬の野菜という栄養のある物を食べて体力を付けることに役立つからだ。

 私は土着菌堆肥を作っているから、その技術を伝えられたらと思ったが、現地を見てそれが無理だとわかった。この地は山がないし、森がない。土着菌はなかなか難しい。低湿地だから雨季の間は菌も育ちにくい。乾季にはある程度とれるだろうが、それはまたその季節に来てみないと判断できない。

 でも、この堆肥作りはこの地方にはぴったりだと思う。たぶん、農家は何回も作っているうちに創意工夫で新しいアイデアで自分の作付に適した堆肥を作っていくようになると思う。それこそが百姓の魂だと思う。彼の地の農家に負けないよう、私も良い米作りに野菜作りに励まなくては。

http://www.asia-arsenic.jp/jptop/

 
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